プロパティビジネス


昔、「下等なアフタヌーンティ」という話を書いたが、このシステムは未だ健在。ただここは生き馬の目を抜く香港。昔と違い、「お得感」はなくなってきていて、逆にとんでもないものを食わされたりする。特に人気店になれば、その傾向が強かったりする。要するに、「こんなもの注文するな」と言いたいようだ。特に若者がSNS発信する、取ってつけたような行列店は要注意だ。ほとんどが作為的な一過性だったりする。本当の名店探しの「コツ」は、これまた昔書いた通り。こんな香港でも、「貴重な店」がいまだに存在したりする。

今回はひどい目にあった方の話だ。

店の悪口なので店名や場所は書かないが、この店、主にマレーシア料理で有名なお店。実は、今の場所に移る前の最初の頃の「一見汚い」店舗には、なんども行ったことがある。実は、自分の職歴では香港よりシンガポールの方が長かったので、シンガポール料理やマレーシア料理には一家言を持っている。で、この店は、「なかなかやるなお主」といったところの店であった。しかも高くない。

その店、突如姿を消す。実はいつのまにか、他にちゃんとしたレストランをすでに開店していて、全てそこに移すというもの。同じオーナーかどうかはわからない。これも昔書いたが、まるで「忍法なりきりの術」というような、同じ場所でもいつのまにか店名が変わって、全く別のレストランになることはよくある話。「レストラン経営」ではなく、「プロパティビジネス」。これが香港の特徴だ。そのテクニックはもう何十年も前からあり、シンガポールにいた頃、よく香港で飲食業を展開したい人にどうすれば良いかアドバイスしたものだった。しかし、今は、その傾向がより一層強いから、大概、香港のローカルの会社と組む人が多いが、まあ、勝手にすればいい。色々言いたいが関係ない。みんなタダで聞くだけだからだ。日本人も落ちたものだ。

で、話を元に戻すが、その店、今では主に若い人達が並び、SNS発信されて行列店になったようで、ある日、連れと2人で行ってみた。時刻は5時。まだ下午茶のサービスをやっていて、そのセットの中に、マレーシアではおなじみのロティ・プラタがあったので、懐かしいと思い注文した。飲み物を含めると、一人、40HKDくらいのセットだ。

しかし、店員の態度がどうも横柄というか・・・気のせいか?後から入ってきた人で、同じものを注文した人の料理を先に持ってくる・・・え?忘れたのか?まあ、それでも待つ。やっと来たと思ったら・・・え何これ???

え?2セット頼んだ。しかし1つのプレートに入れて持ってきやがった。かといって、別の皿もくれない。


同じ注文をした人を見ると、ロティをつける具は、大きい方に入っていて、小さい方はカラ。2人分だから一人は大きい方で食べ、もう一人は小さい方で食べるということか???しかもなんのひねりもなければ、このプレートは実はとても底が浅く薄い容器で、まるでテレビでみた米国かどこかの刑務所のプレートみたいだ。というか刑務所の方がまだひねりがあるし深い容器だ。しかも他に皿もおわんもくれない。ただこれだけ。これがアフタヌンティのセット。

ちゃんと2人だから、せめてプレートを一つずつくれと言ったら、まるでクレーマー扱いされる。心まで貧しくなり、もう2度と行かないと誓い、レストランを後にした。だから若者が行列するような店舗にろくなものはない。

しかしながらここはもはや昔の香港ではない。物価は今や世界の中でも高く家賃は世界一。「安くてうまい」という店はそれこそ奇跡で、ミシュラン一つ星で有名な安い香港の中華ですら、同じものでも、そこで働く店員さんや料理人さんの質で、味やサービスが極端に違うし、食中毒事件も起こったする。だけどしょうがない点もたくさんある。

今や全てがプロパティ・ビジネス。従業員は低賃金で長時間労働が当たり前。昔なら独立して自分の店舗を持つために懸命に働いただろうが、今やノウハウを掴んだとしても、この不動産が高い場所では、店舗を持つことは夢の夢。一従業員で終わるのなら、手を抜いた方が勝ちだろう。それに対し、中国大陸から来た人たちの一部は、そのノウハウを地元に持ち帰り、レストラン経営で生かせる。そりゃ、ポテンシャルは違う。

しかしながら何でもかんでもSNS発信なんかするような風潮なんかなくなっちゃえばいいのにと思う、今日この頃であった。


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