増殖する香港の棺桶部屋

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もう5年以上も前に、ここでも取り上げた香港名物「棺桶部屋」。あれからどうなったかというと、なくなるどころか、ますます増加し、国連ですら問題として取り上げるまでになっている。

増えるのは当たり前で、実はこの棺桶部屋、不動産投資としては実においしく、中国本国からの虎の威を借りたお金持ちの方々や「危ない人達」の投資対象にまでなっている。
日本から言えば「対岸の火事」と思うかもしれないが、実はそういうものでもない。

当たり前だが、あるマンションの1室を「合法的」に「棺桶部屋」に改造するのであれば、まだ許されるのであるが、そんな事をしたら「儲かる」経営なんて、できっこない。そこは、めちゃくちゃな人達。今や人間の「尊厳」より「金」だ。とにかく、「非合法的」に改造してしまう。例えば、狭い1室を数室にしてしまうわけだから、トイレまで無理やりいくつも作ったりする。するとどうなるか?ライセンスを持っていない「もぐり」の業者らがやったりするから、勝手にマンションの配管を改造したりしてしまう。また他人の配管を流用したり、他人の外壁まで平気で傷つけてもそのままにしておくとか、最悪、そのビルの大事な柱を邪魔だと壊したりと、もうめちゃくちゃだったりする。

しかも、そういう棺桶部屋になるのは、大概古いマンション。実は、後々そこの地域が「再開発」され高値で売却できるまでの「利回り」稼ぎと言う意味もあるわけだ。だから、古いマンションでの違法改造工事。狭い部屋割りや、環境の悪いシェアハウスは、どこの国でもある。本当の問題は、今や世界一の高い家賃となった香港で、より一層家賃を高く取るために、それを棺桶部屋にし、古いマンションでそんな無理な事をやると、そのマンションが、火事になったり倒壊する危険性があるのにも関わらず、防災管理や知識もなく、こんな危険極まりない「改造」を「いろんな人達」が、やってしまうことなのだ。そしてすでに現実に悲劇も起きている。

それらの古いマンションには、当たり前だが、古くからのちゃんとした住人がいるわけで、当然、そこの住民と棺桶部屋を作りたい人達が、トラブルになったりするから、それに対して香港政府も一応、動いている事は動いているのではあるが、とにかくその件数が多すぎる事や、色々とここでは書けない、とんでもない裏事情で、結局は増える一方というわけだ。また、そのマンションの管理会社が一枚噛んでいる時もあるようだ。それらに対して、政府関係は「何故か」不動産関係には新しい有効な手段を行わないから、さらにエスカレートしていく。

そんなやり方を香港だけではなく、他国でもやり始めているから、始末に負えない。日本も「民泊」とかで問題になっているが、「やったもん勝ち」、「どうせわかるはずがない」ということで、めちゃくちゃな事をしている中国人もいると聞く。将来、大災害を巻き起こさなければ良いがと祈るばかりだ。

しかしながら、金持ちは広いところに住み、貧乏人はより狭いところに住むため、貧乏人と金持ちの体のサイズが違ってしまうという、故「水木しげる」の近未来SF漫画があったが、そういう時代も現実に来るのかもしれない。そして、悲しいことに世界的にこの香港の棺桶部屋は、ますます増殖するのかもしれない。
「棺桶部屋」でも、住むところがあるだけまだマシなのだろうが・・・

(追記)
この話を書いた数日後、九龍サイドの紅磡(ホンハム)地区で「棺桶部屋」が落下するという事件が起きた。幸い、死傷者は出なかったらしいが、実は事件が起こる数ヶ月前からある部屋で、違法と思われる工事が行われ、住民が止めるよう工事者に訴えたらしいが、工事者は住民の要求を無視して工事を続けていたという・・・・

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