忍法!なりきりの術(前編)?


実はこれは、香港ではよくある話なのであるが、自分が知っているレストランに、久しぶりに行くと、いつもの店のはずなのに、メニューや値段が若干違ったりする。そして、いつも食べているものを注文して食べてみると、味や盛り付け何だか若干違う。どちらかというと、不味くなっている。いつものコックが休みなのかなと思い、別の日にその店を訪れ、同じものを注文すると・・・やはり、あまり美味しくない。不味い。
以前のコックが、人件費の都合でリストラされたのかと疑うが、どうやら使っている材料も違うようだ。おかしいと思い、よくよく店を見ると・・・あっ! 店名が違う。いつの間にか、店そのものが、別の店になっているのだ。

もちろん、「新店」なので、内装が違う時が多いが、厄介なのは、店名以外、全く変わっていない時が結構あるのだ。
昔、よく悪い店の不動産のオーナーが、最初は安く店舗を貸し、その店が儲かってきたら、今までの賃料を、いきなり数倍に上げて、その店を追い出す。そして、その店が残した設備をそのまま利用し、ひどい時は、その従業員まで引き抜き、名前だけ変えてオーナー自身が営業するという手口は見かけた。よく日本から来た人たちが、その手でノウハウだけ盗まれ、追い出されるという、香港で騙されるパターンというか、今では「古典的」なやり口はあった。ただ、本当の意味での「中国化」というか、「不動産市場主義」になってしまった現在の香港では、そんな手などリスクがある。経営より、不動産の「利回り」だ。

その改良版というか、ここ数年で多い手口は、別にその商売を取るのではなく、不動産オーナーが繁盛店のを家賃数倍値上げの手口で追い出し、裏でそこの同業者やライバル店と、今より高い家賃で契約し、そこが、以前の繁盛店の「ふり」をして、何もなかったように営業したりしているのだ。確かに不動産オーナーとしては、賃料値上げで高い家賃を払ってくれるのなら、それでよし、また、出て行くなら、今より高い賃料を払うテナントというわけで、リスクがない。

実は深水埗のほど近くに、結構安くて、しかも美味しいという鴨やアヒル料理の名店があったのであるが、旧正月が終わり、久しぶり行って見ると、いきなり店が閉まっていた。もう旧正月が終わったのにだ。おかしいと思い、それから1週間ほど経って行くと、いきなり改装中になり、そのレストラン名は、今までと違う名前になっていた。以前の、そのレストランに電話をしても、誰も出てこない。香港の「食べログ」と同じような、Open Riceで調べると、それから数日後、「閉店」となっていた。どこに行ったのであろうか?

忍法!なりきりの術(後編)?」に続く

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